モカエキスプレスを数ヶ月使っているが、手軽に濃くて良い香りのコーヒーが飲めて最高だ。使い方・おすすめの淹れ方・使用感について書く。
僕は濃いコーヒーであるエスプレッソが好きだ。しかしエスプレッソマシンは高いし置き場所にも困る。そこで手軽にエスプレッソ風コーヒーが飲めるモカエキスプレスを購入した。これなら手軽に使えて、作る楽しみも得られて最適だ。
そもそもモカエキスプレスとは
直火式エスプレッソメーカーと呼ばれる、簡易式のコーヒーメーカーだ。通称マキネッタやモカ・ポットとも呼ばれる。
エスプレッソは、イタリア生まれの濃くて量が少ないコーヒーで、イタリアでコーヒーといえばエスプレッソを指す。エスプレッソメーカーといえばデロンギの電気式が有名だが、イタリアではこの直下式エスプレッソメーカーが一家に一台あるほど、親しまれているようだ。
この直下式エスプレッソメーカーの中で、一番有名なのがこのビアレッティ社のモカエキスプレスというわけだ。直下式で作ったものは圧力が弱く、電気式のエスプレッソほど濃くはならないが美味しい。厳密にはエスプレッソではなくてモカと呼ばれているそうだ。
モカエキスプレスレビュー
概要
製品名 | MOKA EXPRESS 2cup用 |
サイズ | 約8x14x14.5cm |
重さ | 約290g |
素材 | 本体:アルミニウム合金、ハンドル:ナイロン樹脂、パッキン:シリコンゴム |
原産国 | イタリア |
大は小を兼ねるとも言えるし兼ねないとも言える
淹れたいカップ数に応じて、細かくサイズがわかれている。モカエキスプレスは、圧力が下がって薄まってしまうため、基本的に決められたカップ数でしかコーヒーを淹れられない。
3カップ用を買って、1カップだけ淹れるような使い方は想定されていない。他社製品では、減量フィルターを取り付けて、少ない量でも圧力を維持して淹れられるものもあるようだ。
僕は基本1人で飲むが、2杯飲みたい場合や来客時を考えて2cup用を選んだ。しっかり1カップ分を計れば、個人的には2カップ分淹れたときと大差が無いように感じる。
そもそも「エスプレッソ」ではなく「モカ」であるし、個人で楽しむものなので、自分が満足できれば良いと思っている。
例えば、家で鍋を作るときに「具材は絶対これで、味付けは塩を何グラム」とカッチリ作る人は少ないだろう。豆腐・ネギなどのレギュラーメンバーは居ても、余っているイレギュラーな具材を入れて、合う合わないを楽しみながら、気分で味付けをして作っているはずだ。それと同じ感覚で、柔軟に楽しみながら作ったら良いと思う。
使い方
大きくわけて3つの部品に分かれている
バスケットとボイラーの画像
サーバーの画像
ミニ五徳の画像
- ボイラーに水を入れる
- 2カップ:突起(安全弁)の下あたりまで入れると100ml
- お湯から作ると、抽出が早くさらに美味しくなるとの噂も
- バスケットに深煎り細挽きのコーヒー豆を入れ、粉を軽く抑えて(整えて)すりきりまで詰める
- 2カップ:公式では分量の記載がない。粉を軽く抑えて(整えて)すりきると、15g
- 業務用ではタンピングといってぎゅうぎゅうに抑えるらしいが、モカエキスプレスでこれをやると圧力が弱くて抽出されず、安全弁が作動するので注意
- バスケットの縁や側面の粉を取ってから、ボイラーの上に載せる
- 取っておかないと、液が漏れたり、圧が弱くて美味しく淹れられない場合がある
- ボイラーの上にサーバーを回して取り付ける
- 強めに回しておかないと、液が漏れたり、圧が弱くて美味しく淹れられない場合がある
- 弱火をつける
- 載せてから火をつけると、取っ手が溶けることがある
- 弱火より強いと、液が漏れたり美味しく淹れられない場合がある
- コンロの上に載せる
- 2カップ用は小さく、そのまま載せると安定しないので、ミニ五徳などの上から載せる
- IHで使う場合は、ステンレスの製品か、ラジエントヒーター(赤く発光して発熱する熱源)に対応している必要がある
- 4~6分ほど火にかけ、コポコポ音がしてきたら火を止める
- カップに注いで、完成!
- 初回はコーヒーを3回作って捨ててから、実際に飲むことを推奨されている
- 器具が冷めたら、コーヒーを捨て、水洗いする
- 水洗いが推奨されている。洗剤で洗うとコーヒーの油分が落ちて鉄臭さが出るので注意
- パッキンを外して洗う必要があるが、時々でも良いらしい
使用感
角張ったアルミボディがおしゃれ。飾っておくのも良い。
一般的なコーヒーよりも、香りや味が濃く、苦くて美味しい。エスプレッソは1カップ30ml程度なので、最初は少なく感じるかもしれない。
グラニュー糖を3-10g程度どばっと入れ、2~3口で飲むのがイタリア流だ。エスプレッソは砂糖が入ってこそ完成するらしい。
水とコーヒーの分量・火にかける長さで、味や香りがかなり変わる。自分好みの出来上がりを探していくのが楽しい。今後コーヒー豆選び・挽き方・鮮度・水の温度も考慮していきたい。
実は、ブラックコーヒーを好んで飲むのは日本人だけで、海外にもブラックコーヒーはあるが、砂糖ありミルクなしを指すらしい。素材本来の味を楽しみたい、日本らしい文化と言える。
僕は今まで(砂糖やミルクを入れるのが面倒なので)ブラックコーヒーを飲んでいたが、これを期に色々な飲み方を試してみたいと思う。蒸留酒や炭酸で割る飲み方もあるらしい。
一般的なコーヒーと同じくらいの量の豆を使うのに、量が少ないためカフェインの摂りすぎが懸念されるが、通常のコーヒー1杯の半分程度のカフェインしか含まれないらしい。
豆を水につけている時間によって、カフェインが溶け出す量が決まるらしく、早く淹れられるエスプレッソはカフェインが少なくなるということらしい。
初回はコーヒーを3回作って捨ててから、実際に飲むことを推奨されている。アルミとコーヒーの油分が馴染ませる必要があるようだ。
1回目で試しに飲んでみたが、コーヒーの味と風味の奥に鉄臭さがあって不味かった。鉄のフライパンでも同じような経験をした覚えがある。
1人分を作る場合
2カップ分を基準として「水は同量・粉半分・砂糖なし」で飲むのが、僕の中のベストだ。通常のエスプレッソの水を倍にして淹れる「ルンゴ」という飲み方に近いので、十分濃くて良い香りがする。
濃いコーヒーの注意点
濃いコーヒーを求めるにあたり気づいたが、僕はコーヒー耐性が低いようだ。食後に2カップ分で作ったコーヒーを飲むと、胸焼けと吐き気がおきた。
通常のコーヒーよりカフェインが少ないとはいえ、少ない水でカフェインを急に摂取することになるので、この影響かなと思っている。
コーヒー豆が悪いとなりやすいとのことだが、上述の薄めたルンゴでは起きないので、濃さの問題だろう。
ちなみに、チューハイ何口かで気持ち悪くなるほど、アルコール耐性も低い。なにか関連があるのかもしれない。
モカエキスプレスはこんな人におすすめ
- エスプレッソが好きだが、エスプレッソマシンを買うほどではない人
- 濃いコーヒーが好きな人
- コーヒーにこだわりたい人
- イタリアの文化に触れたい人
モカエキスプレスまとめ
- イタリアでは一家に一台ある、エスプレッソ(コーヒー)メーカー
- 10分もあればできあがる
- 美味しい
美味しいコーヒーが飲めるので、朝起きるのが楽しみになった。値段も手頃だ。手軽に美味しいコーヒーを楽しんでみてはいかがだろうか。
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